NISAは、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入した株式や投資信託などの金融商品から得られる利益が非課税になる制度です。
イギリスのISA(Individual Savings Account=個人貯蓄口座)をモデルにした日本版ISAとして、NISA(ニーサ・Nippon Individual Savings Account)という愛称がついています。
「新NISA」とは
※金融庁より引用
通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%の税金がかかります。2024年以降のNISA制度(新NISA)では、非課税枠が拡大して、1800万円まで無税で運用できるようになります。
資産運用シミュレーションは、金融庁のサイトで確認できます。
新NISAのメリット
運用益が非課税(確定申告も不要)
NISAは投資で得ることができた売買益や、分配金などの運用益に税金がかかりません。税金がかからなくなる分、運用益をそのまま投資元本に回せるため、NISAを利用しないで投資するよりも効率的な運用ができます。運用益には所得税や住民税が課税されないため、確定申告の必要もありません。
新NISAのデメリット
元本割れの可能性がある
NISAの対象商品は、上場株式や投資信託なので、元本割れをする可能性があります。
損益通算ができない
損益通算とは、投資による利益と損失を相殺することです。
一般口座や特定口座で株式や投資信託を売買し、利益と損失が発生している場合、相殺して支払う税金を少なくすることができます。しかし、NISAで発生した利益は非課税のため、一般口座や特定口座と損益通算ができません。
1つの口座しか持てない
NISAはひとり1つの口座しか持てず、複数の金融機関でNISA口座を作ることはできません。
新NISAのデメリットに対応するには
長期運用
一時的な損がでてもすぐに売らずに長い目で投資成果を見守ります。長期的に安定して収益を出すことが目的なので、ローリスクローリターンになりますが、リスクを分散して運用することができます。
一般的には、一定期間ごとに一定金額分ずつ購入(積立)していくドルコスト平均法という投資手法が人気があります。
「新NISA」と相続した株式の取得価額
通常は、被相続人の取得価額を引継ぎます。
被相続人がNISA口座を利用していた場合は、相続発生日の最終価額を取得費とします。
また相続により取得した株式を相続開始の日の翌日から相続税の申告書の提出期限の翌日以後3年以内に譲渡した場合には、納付した相続税の一部を取得費に加算することができます(取得費加算の特例)。
甲さんは2015年4月1日にA社株を1株1,000円で100株購入。
2024年2月19日に甲さん死亡。
2024年2月19日のA社株終値は2,000円。
通常の口座の場合、相続人が引き継ぐ取得日は2015年4月1日、取得価額は1株1,000円です。
NISA口座の場合、相続人が引き継ぐ取得日は2024年2月19日、取得価額は1株2,000円です。
ちなみに、贈与で取得した株式の取得費は、贈与者の取得費を引き継ぎます。贈与した日の時価ではないので注意しましょう。
「新NISA」でおすすめのネット証券
・SBI証券
・楽天証券
・松井証券
SBI証券と楽天証券は総合口座数1,000万超(2023年12月時点)なので多くの人が利用しています。
証券会社を選択する場合の注意点 手数料
投資信託の主なコストは下記の3つになります。
・販売手数料(購入時手数料):無し
・信託報酬(運用管理費用):有り
・信託財産留保額:無し
NISAの対象となる投資信託の販売手数料はノーロード(無料)とすることが政令で定められているため無料です。
つまり、運用管理費用を比較することになります。
さらに、「その他の費用・手数料」というものがあります。隠れコストといわれるもので下記のような内訳が記載されています。
<その他の費用・手数料>
・監査法人に支払われるファンドの監査費用
・有価証券等の売買時に取引した証券会社等に支払われる手数料
・有価証券等を海外で保管する場合、海外の保管機関に支払われる費用
証券会社を選択する場合の注意点 ポイント還元
SBI証券や楽天証券には、ポイント還元があります。クレジットカードの種類によって還元率が異なります。例えば、SBI証券なら三井住友カード、楽天証券なら楽天カードです。貯まるポイントは、SBI証券ならVポイントやTポイントなど、楽天証券なら楽天ポイントです。すでに貯めたいポイントが決まっている場合、証券会社を選択しやすいかもしれません。
ただし、ポイント還元はおまけだと思っておいた方がいいでしょう。
参照:ポイントサイトを経由してSBI証券をお得に口座開設する方法(口座開設方法つき)
参照:ポイントサイトを経由して三井住友カードをお得に発行する方法
参照:ポイントサイトを経由して楽天カードをお得に発行する方法
参照:ポイントサイトを経由して楽天証券・iDeCoをお得に口座開設する方法
ポイントサイト経由が可能なポイントサイトと獲得ポイント一覧表
SBI証券
ポイントサイト | 入会特典 | SBI証券 | 条件 |
【特別URL】3/31までの高還元!SBI証券 口座開設完了 | 300円+100円 | 7600円 | 新規口座開設 |
ポイントインカム | 300円+100円 | 7500円 | 新規口座開設 |
ハピタス | 最大1700円 | 11000円 | 新規口座開設+50,000円以上の入金 |
※2024年3月時点
参照:ポイントサイトを経由してSBI証券をお得に口座開設する方法(口座開設方法つき)
楽天証券
ポイントサイト | 入会特典 | 楽天証券 |
モッピー | 最大2000円 | 7000円 |
ハピタス | 最大2000円 | 13500円 |
ポイントインカム | 300円+100円 | 5500円 |
ポイントタウン | 最大2000円 | 6500円 |
ちょびリッチ | 150円+2000円 | 6500円 |
Gポイント | 50円 | 5500円 |
※2023年12月時点
参照:ポイントサイトを経由して楽天証券・iDeCoをお得に口座開設する方法
松井証券
ポイントサイト | 入会特典 | 松井証券 |
モッピー | 最大2000円 | 1500円 |
ハピタス | 最大2000円 | 1500円 |
ポイントインカム | 300円+100円 | 800円 |
warau | 最大500円 | 1000円 |
ちょびリッチ | 150円+2000円 | 900円 |
※2023年12月時点
新NISAでお勧めのファンド名
新NISAを始めたいけどどのファンドに投資すればいいのか不安だという人のために、人気のあるファンドを紹介します。※長期運用で考えればリスクが少ないだろうというファンドですがもちろんリスクはあります。
・eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
・S&P500
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、全世界の株式に国際分散投資できるインデックスファンドです。
S&P500は、米国企業を幅広く代表する約500の企業が採用されている株価指数です。